とび土工とコンクリート工事の範囲｜2025年最新ガイド

「とび 土工 コンクリート工事 どこまで」で検索した方へ。この記事は、許可区分でできる作業範囲、境界の判断基準、見積りや人員要件までを最新情報で解説します。曖昧になりやすい型枠、斫り、外構、擁壁なども具体例で整理します。読むだけで、発注や許可の迷いが減り、正確に仕事を進められます。

検索意図の分析と先に結論

なぜこのキーワードで調べるのか

多くの方は、工事発注や見積りの段階で迷います。とび・土工・コンクリート工事業の許可で、どの作業まで請負えるのかを知りたいのです。足場、根切り、残土、型枠、鉄筋、打設、斫り、外構土間、擁壁などの範囲が曖昧に感じられます。さらに、解体工事業や舗装工事業との境界も悩みの種です。元請、分離発注、一次下請の立場で答えが変わる点も混乱を招きます。

ユーザーが本当に知りたいこと

知りたいのは「どの許可でどこまで可能か」「境界の線引き」「必要な資格と体制」「相場や工程の現実」です。2025年時点での最新の許可運用、電子申請の広がり、主任技術者の要件や安全資格の扱いも関心が高いです。特に、型枠や鉄筋を自社でやって良いのか、斫りは解体扱いなのか、小規模コンクリートはどの区分か、などが頻出です。

先に結論（要点の先出し）

結論として、とび・土工・コンクリート工事業は「基礎に関わる土工と仮設」「コンクリートの施工一連」を広くカバーします。ただし舗装、構造物全体の建築一式、家屋解体などは別許可が基本です。型枠・鉄筋・打設は一体で請負可能ですが、鉄筋量が多い場合は鉄筋工事業の協力体制が安全です。斫りは目的で分かれます。改修のための部分斫りは本許可で対応しやすい一方、建物全体解体は解体工事業の領域です。

• 要点：検索意図は許可の範囲と境界の線引きを明確に知ること。
• 要点：型枠・鉄筋・打設は基本的に一体で請負可能である。
• 要点：斫りは目的と範囲で解体工事業との境界が変わる。
• 要点：舗装や家屋解体は別許可が原則であり要注意。

法的定義と基本範囲をやさしく整理

法定区分の要旨（2025年時点）

とび・土工・コンクリート工事業は、足場の組立や仮設、土の掘削や盛土、くい、地盤改良、基礎に関わるコンクリート施工などを対象にします。建築工事業や土木工事業のような一式工事ではありません。特定の工種を的確に施工する専門業の許可です。許可の要点は「自社の元請下で適正管理できる工種か」です。工事規模の大小ではなく、工種の内容で判断します。

とび作業の範囲

足場、支保工、仮設桟橋、重量物の揚重や玉掛け、工事用昇降設備などが含まれます。型枠支保工の組立や解体もここに入ります。安全上の要件が多く、作業主任者や各種特別教育が必須です。足場のみの請負も可能ですが、建物の施工全体は対象外です。高所作業車の取り扱いは別資格が関係しますが、工事の本質はとび領域に収まります。

土工の範囲

根切り、床付け、山留め、埋め戻し、路床整形、残土運搬などの地業が中心です。地盤改良の一部や小規模な杭工も実施例がありますが、大径杭は別工種の協力が一般的です。造成の切土や盛土も扱えますが、道路整備を含む大規模造成は土木工事業の主導が望ましい場合があります。いずれも計画、測量、土量管理、排水計画が重要です。

コンクリート工事の範囲

型枠、鉄筋、コンクリート打設、養生、仕上げ、斫り補修など一連が含まれます。土間コンクリート、基礎、独立基礎、擁壁、ピット、基礎梁などが代表です。軽微な小規模舗装に見える外構土間でも、車両荷重を考慮した構造ならコンクリート工事に当たります。アスファルト舗装は舗装工事業の領域です。ポンプ車の手配や配合計画の理解も求められます。

• 要点：本許可は仮設、土工、基礎コンクリートの一連が中心。
• 要点：一式工事や舗装、家屋解体は原則対象外である。
• 要点：型枠・鉄筋・打設・養生は一体的に扱える。
• 要点：大径杭や大規模造成は他工種の連携が必要。

境界があいまいな作業の判断基準

型枠・鉄筋・打設の境界

型枠と鉄筋はコンクリート工事の不可分要素です。自社で一貫施工可能ですが、鉄筋量が多い構造物では鉄筋工事業の専門性が必要です。判断軸は安全と品質です。鉄筋の定着、開口補強、スラブ配筋の付帯検査など、専門検査が求められる場合は分離発注が安全です。小規模の基礎や土間は一括で問題ありません。

仮設・足場と建築一式の境界

足場や支保工は仮設工であり、本許可の範囲です。ただし建築一式の総合管理は建築工事業が担います。とび業者が主体で足場を組み、建築一式のもとで安全管理を分担します。仮設計画図や強度計算が必要な大型現場では、専任の技術者と作業主任者体制が必須です。

解体と斫りの区分

斫りは目的により扱いが変わります。コンクリートの不陸調整、開口形成、アンカー露出など、施工の一環なら本許可で対応します。建物や構造物を大部分撤去する場合は解体工事業の領域です。爆砕、重機での一体解体、石綿の処理が絡むときは解体の専門体制をとります。粉じん、騒音、振動の規制にも配慮します。

小規模コンクリートと他業種

外構の土間や犬走りなど小規模でも、コンクリート工事に該当します。舗装工事業はアスファルトやセメント系舗装を広く扱いますが、建物基礎補修や構造補強性を伴う土間は本許可が適します。意匠性の高い仕上げは左官工事業との協働が良いです。境界は「用途と必要性能」で判断します。

• 要点：境界判断の軸は安全と品質、そして用途性能である。
• 要点：斫りは部分補修と全体解体で区分が大きく異なる。
• 要点：足場は本許可範囲だが総合管理は建築一式側。
• 要点：意匠仕上げや大量鉄筋は専門工種との連携が有効。

代表作業の区分・工程・コスト比較

作業別の区分比較表

よく迷う代表作業を、担当業種、範囲、注意点、コスト感で並べました。数量や金額は地域と条件で変わりますが、2025年の相場感として参考にしてください。

作業名	典型数量例	主担当業種	できる範囲の要点	注意点と境界	参考コストレンジ
木造住宅基礎の根切りと床付け作業の一式	延床30坪で根切長35m深さ0.8m想定	とび・土工・コンクリート工事業が主担当	山留簡易、根切、砕石転圧、捨てコンまで対応可能	隣地境界近接時は山留計算と監督員確認が必要	一式45万〜80万で土質と残土量で増減する
型枠・鉄筋・コンクリート打設までの基礎一連	ベース厚150mmでコンクリート20m3程度	とび・土工・コンクリート工事業が一括	配筋検査対応、型枠支保工、打設養生まで一貫	鉄筋量過多の構造は鉄筋工事業協力が安全	材料込120万〜220万で配筋量と難度で変動
外構土間コンクリートと刷毛引き仕上げ	車庫30m2厚100mmワイヤーメッシュ有り	コンクリート工事を主、左官と共同が理想	型枠・配筋・打設・金鏝後に刷毛引きで仕上げ	排水勾配と伸縮目地位置を事前に合意する	材料込1.2万〜1.8万円/m2で勾配で差が出る
既存コンクリートの部分斫りと開口形成	厚150mm壁に400×400開口を2箇所新設	コンクリート工事の範囲で対応可能	養生、防音、防塵、切断穿孔から斫り仕上げ	構造上の補強設計は設計者の指示が必須	1箇所6万〜15万で厚みと補強量で変動
擁壁基礎と本体RCの施工一式のケース	L=10m高さ1.5m厚180mm鉄筋D13中心	コンクリート工事が主、土工が付帯で連携	掘削、基礎砕石、型枠配筋、打設、止水処理	宅地造成規模なら構造計算と役所協議が必要	総額230万〜420万で地盤条件の影響が大
アスファルト舗装と土間の取り合い調整	舗装50m2と土間20m2の境界部の納まり	舗装工事業とコンクリート工事が共同	路盤共用、目地処理、段差抑制を協議実施	舗装厚と路盤仕様の責任分担を明記する	取り合い調整費10万〜25万で現場差大

住宅・外構・擁壁の工程例

工程は現場の制約で前後しますが、基本の流れは共通です。根切り、捨てコン、型枠、配筋、検査、打設、養生、型枠解体、仕上げです。外構では地盤整理、路盤、配筋、打設、目地、刷毛引きが続きます。擁壁は地盤調査値を確認し、排水処理と止水に時間を配分します。雨天順延のリスクを前提に、予備日を1〜2日入れると安定します。

• 要点：比較表は担当工種と境界、相場感の整理に有効。
• 要点：工程は根切りから養生まで一連で管理する。
• 要点：取り合い部は責任分担と納まりを先に確定する。
• 要点：雨天予備日を工程に入れ品質と安全を確保する。

許可・人員・安全の要件（2025年最新）

許可と体制の基本

本許可で請負えるのは専門工種です。元請で請ける場合は、主任技術者の配置、下請選定、品質管理、出来形や配合の記録が必要です。下請で請ける場合でも、作業主任者の選任や技能者の保有資格は必須です。500万円以上の工事は建設業許可が前提です。公共工事では経営事項審査の点数も入札に影響します。

技術者と技能の最新要点

主任技術者は工事全体の技術管理者です。元請で公共工事を請ける場合の要件は厳格です。監理技術者が必要な規模では、専任配置と資格の確認が求められます。足場の組立て等作業主任者、型枠支保工の組立て等作業主任者、コンクリート切断穿孔作業の特別教育など、安全関連の講習も必須です。2025年時点では、電子的な技能者証や現場での資格確認のデジタル化が進んでいます。

電子申請と更新・実務

2025年は多くの自治体で許可の更新や変更がオンラインで行えます。添付書類の簡素化が進み、税務書類や社会保険の加入確認もオンライン提出が主流です。とはいえ、専任技術者の実務経験証明は依然として厳格で、契約書や注文書、請求書などの裏付けが必要です。実務に合わせ、日々の現場写真や打設記録を残すことが審査の近道です。

許可要件チェックリスト表

要件項目	具体的な内容	審査のポイント	必要な証明書類	よくある不備	実務コメント
経営業務管理責任者の要件確認	5年以上の経営経験や同等の管理経験が必要	同種工事の継続性と役職の実態を確認する	履歴事項全部証明書と経験を示す契約関係書類	別業種経験や断続的期間での年数不足が多い	共同経営や法人設立前の期間の整理が重要
専任技術者の資格または実務経験	資格証または10年程度の一貫した実務が必要	工事内容と経験の整合、現場常駐性を確認	資格証写し、注文書、請求書、工事写真一式	工事名称と実態の不一致や証拠不足が頻発	日報や黒板写真を体系的に保存しておく
財産要件と社会保険の加入確認	自己資本の基準額や保険三法の完備が前提	直近期の財務と保険加入状況の継続性を確認	決算書、保険適用事業所の証明と納付書控え	未加入や一部現場だけ加入等の不適切運用	入札参加予定なら年度内解消を優先対応する
営業所と常勤性の実態確認	固定電話や在籍者、帳票類の整備が必要	実在性、専任者の常勤実態、就業規則の有無	賃貸契約、在籍名簿、就業規則、備品写真	バーチャルオフィスや自宅兼務での要件不足	現場のみ拠点は不可、事務機能の整備が重要
安全衛生体制と法定教育の履行	作業主任者選任と特別教育の受講が必須	教育記録の更新状況と現場の掲示を確認	教育修了証、選任簿、施工体制台帳の記録	更新期限切れや名義貸し的な記録の不備	技能者IDのデジタル連携で現場確認を迅速に

• 要点：500万円以上の請負は許可が前提となる。
• 要点：技術者資格と実務証明の整合が合否を左右する。
• 要点：2025年は電子申請が拡大し書類整備が鍵。
• 要点：安全資格と選任簿は現場開設前に必ず準備する。

見積り内訳と原価の考え方（相場と実務）

工種別単価の目安（2025年）

コンクリート打設は地域差が大きいです。生コンは強度24で2.0万〜2.6万円/m3、ポンプ車は小型で6万〜9万円/台が目安です。型枠は壁で6,500〜9,500円/m2、スラブは5,500〜8,500円/m2です。鉄筋組立はD13中心で12万〜18万円/tです。外構土間は材料込みで1.2万〜1.8万円/m2が多く、刷毛引きや金鏝仕上げで差が生じます。

歩掛と生産性

歩掛は天候、搬入経路、打設時間で大きく変わります。3人1班で手元含め1日10m3打設を目標にすると、連続打設の段取りが重要です。型枠は壁1人当たり15〜25m2/日、鉄筋は2人1組で0.6〜1.0t/日が平準です。外構土間の均しは3人で80〜120m2/日ですが、勾配や排水桝が多いと半減します。

追加費用が出る条件

残土の性状変化、配合変更、ポンプ車の待機延長、打設時間の時間外、散水養生の追加、透水シートの追加はコスト増要因です。搬入制限で小運搬が発生したり、打設が夜間指定になると割増が必要です。既存構造の切断穿孔や斫りが増えると、粉じん対策費や廃材処理費が上がります。

2025年の市況動向

2025年は技能者賃金と資材が高止まりです。生コンは輸送費や人員確保の費用が価格に反映されています。公共の労務単価は上昇傾向で、民間でも反映が進みました。無理な値引きは品質と安全を損ないます。見積りでは工程余裕と雨天予備日を前提にしましょう。インボイス対応や電子帳簿保存への準備もコストに影響します。

• 要点：単価は地域と条件で大きく変わる前提で考える。
• 要点：歩掛は段取りと搬入経路で倍以上の差が出る。
• 要点：追加費用は残土、待機、時間外、粉じん対策で発生。
• 要点：2025年は高止まり、無理な値引きは避けるべき。

ケースで理解：どこまでできる？8つの具体例

具体例1：木造新築の布基礎一式

根切り、捨てコン、型枠、配筋、打設、養生までを本許可で一貫対応できます。鉄筋量は通常範囲です。配筋検査は元請監督と設計の立会いで実施します。コンクリートは24〜27の強度を選定し、夏季はスランプ管理と散水養生を強化します。

具体例2：外構の駐車場土間30m2

路盤整形、ワイヤーメッシュ、型枠、打設、刷毛引き仕上げまでが範囲です。伸縮目地は3mピッチ程度で割付し、車荷重を考慮します。勾配は1/100〜1/50を目安にします。舗装工事業とは取り合い部のみ調整します。

具体例3：既存基礎のレベル不陸調整

不陸10mm程度なら、斫りと無収縮モルタルで調整します。構造に影響しない範囲の補修は本許可で対応可能です。無収縮材は既に発売されています。養生期間は気温で調整し、早強材の使用有無を事前に決めます。

具体例4：RC擁壁高さ1.5mの新設

掘削、砕石、型枠、配筋、打設、止水、裏込め、排水管を含みます。構造計算書に従い、控え厚と配筋を確認します。宅地内の小規模であれば本許可で一貫可能です。道路境界を越える工事は占用協議が別途必要です。

具体例5：工場土間の打ち替え100m2

既存土間の切断、斫り、廃材処理、新設の路盤調整と打設を含みます。機械搬入予定がある場合は表面硬度を高める仕様にします。粉じん対策、仮囲い、作業時間の調整が必要です。部分斫りの範囲に留まれば本許可で対応します。

具体例6：マンションスラブの開口新設

コア抜き、斫り、補強プレートの設置、仕上げまで行います。耐火被覆や配線の移設は別工種と協議します。構造上の判断は設計者に従い、補強図の指示が前提です。居住中なら防音と粉じん対策に十分な養生を施します。

具体例7：古いブロック塀の撤去

基礎からの撤去が全体解体に該当する場合は、解体工事業の体制が安全です。上部を一段のみ撤去など限定的な撤去は本許可で行いやすいです。道路側の安全管理と占用の確認が必要になります。

具体例8：小規模杭や地盤改良の付帯

小口径の鋼管杭や浅層改良の付帯は、本許可の実務に含まれることがあります。大径や長尺はくい工事業の協力が必要です。地耐力証明と試験結果の記録を残し、建築確認の書類に整合させます。

• 要点：基礎や土間は一貫で施工可能な範囲が広い。
• 要点：解体要素が強い撤去は解体工事業の体制が必要。
• 要点：構造変更は設計者の指示と補強図が前提となる。
• 要点：杭や改良は規模により専門工種の協力が必須。

トラブルを防ぐ実務のコツとチェックリスト

契約前の確認ポイント

工事名称と工種を契約書に明記します。取り合い範囲、残土処分、配合強度、仕上げ仕様、検査立会い、雨天順延の扱い、夜間作業の有無を合意します。仮設電源や給水の負担も記載します。写真と出来形の提出物はフォーマットを事前に共有します。

現場段取りの標準

搬入経路を採寸し、ポンプ車の配置と打設順路を確認します。鉄筋や型枠の搬入は干渉を避ける順序で組みます。気温に合わせた養生資材を準備し、夏季は散水、冬季は保温を計画します。打設は人の流れと打継ぎ位置を明確化し、責任者が合図を出します。

検査と記録

配筋検査チェックリスト、コンクリート受入検査票、スランプと空気量、温度の記録、打設開始と終了時間、試験体の管理を徹底します。出来形写真は墨出しやかぶり厚の根拠が分かるように撮ります。電子帳簿保存の要件を満たす保管方法にします。

• 要点：契約書に工種、範囲、仕様、提出物を明記する。
• 要点：搬入経路とポンプ配置は打設前日に再確認する。
• 要点：受入検査と試験体管理は現場品質の要である。
• 要点：電子保存で後日の許可審査にも備えておく。

まとめ

重要ポイント

• 要点：とび土工コンクリートは基礎と仮設を広くカバー。
• 要点：舗装や家屋解体は原則別許可で境界を明確にする。
• 要点：型枠鉄筋打設は一体管理、難工事は専門連携が安全。
• 要点：2025年は電子申請が普及し書類整備が競争力となる。

注意点

• 要点：斫りは部分補修と全体解体で許可の扱いが変化する。
• 要点：残土と待機費は契約前に条件を具体化しておく。
• 要点：安全資格と選任体制を現場開設前に点検する。
• 要点：工程は雨天予備日を前提に無理のない計画にする。

次のステップ

• 要点：自社の許可範囲と技術者要件をチェックリストで確認。
• 要点：案件ごとに境界が曖昧な作業を早期に特定し協議する。
• 要点：見積りは取り合いと養生を明記し追加を予防する。