🚘 パワーウィンドウとは?
パワーウィンドウとは、電動モーターによって窓の開閉を行う仕組みのことです。
運転席や各ドアのスイッチを押すだけで、ウィンドウが上下します。
しかし、モーターやスイッチが故障すると、窓が開かない/閉まらないというトラブルが発生します。
このとき、「手動で開けられないか?」と考える方も多いですが…
👉 基本的にパワーウィンドウは手動では動かせません。
🔧 では、手動で動かせる車・動かせない車の見分け方
| 状況 | 手動で動かせる可能性 | 理由・判断方法 |
|---|---|---|
| 古い車(1990年代以前) | △(ごく一部可能) | パワーアシスト式・機械式が併用されていることがある |
| 現代車(2000年以降) | ✕(ほぼ不可能) | 電動モーターとギアが固定されており、力を加えても動かない |
| モーターを外せば動く | ○(整備レベル) | 内張りを外し、レギュレーターを直接操作すれば可能だが整備士向け作業 |
| サンルーフなど一部車種 | △ | 非常時用の六角レンチで手動開閉できる場合がある(取扱説明書に記載) |
⚠️ 注意!無理に手で窓を動かすのは危険
モーターやレギュレーター(窓を支える金属ワイヤー機構)は強固に固定されています。
力任せにガラスを押し下げると――
- ガラスが割れる
- レギュレーターが変形
- モーターギアが破損
- 指を挟む危険
といったリスクがあります。
👉 手動で無理に動かすのは絶対にNGです。
🔍 動かない原因を確認する5つのチェックポイント
パワーウィンドウが動かない場合、まずは下記を確認しましょう。
1️⃣ チャイルドロックがONになっていないか
→ 助手席・後席のスイッチが無効化されている場合あり。
2️⃣ ヒューズが切れていないか
→ 「P/WINDOW」や「POWER WINDOW」と書かれたヒューズを点検。
3️⃣ バッテリー電圧が低下していないか
→ 電圧不足でモーターが動かないことも。
4️⃣ スイッチ接点の汚れ・断線
→ 押しても反応しない場合はスイッチ内部の接触不良の可能性。
5️⃣ モーター・レギュレーターの故障
→ 異音がしたり、途中で止まる場合は機構の劣化。
🧰 応急処置:どうしても窓を閉めたい/開けたいとき
▶️ 応急策①:ドアを叩いてモーターを一時的に動かす
- イグニッションONにする。
- 窓スイッチを「上げる(閉める)」方向に押しっぱなし。
- 同時に、内側からドアトリム(スピーカー下あたり)を軽く叩く。
👉 モーターのブラシが動き、一時的に接触が回復して動くことがある。
(あくまで応急処置であり、再発の可能性大)
▶️ 応急策②:窓をテープで仮固定
閉まり切らない場合は、ビニール+養生テープで雨風を防ぐ。
完全に閉まらないまま放置すると、浸水や盗難のリスクがあるため注意。
▶️ 応急策③:専門業者・ロードサービスに依頼
JAFやディーラーに連絡すれば、
その場でモーターの一時復旧やガラスの仮固定を行ってもらえます。
🔧 修理費用の目安
| 故障箇所 | 修理内容 | 費用目安(税込) |
|---|---|---|
| スイッチ故障 | スイッチ交換 | 約8,000〜15,000円 |
| モーター故障 | モーター交換 | 約15,000〜35,000円 |
| レギュレーター故障 | 部品交換 | 約20,000〜40,000円 |
| ヒューズ交換 | 簡易修理 | 数百円〜 |
💡 DIYよりも、専門整備工場やディーラーでの修理がおすすめです。
🚗 まとめ:パワーウィンドウは「手動では動かせない」が、応急処置は可能
- ✅ 現代のパワーウィンドウは電動モーター固定式で、手動操作は基本不可能。
- ✅ 無理に動かすとガラス破損・ケガの危険あり。
- ✅ 応急的にはドアを叩く・テープで仮固定などで対処可能。
- ✅ 根本解決にはモーター・スイッチ交換が必要。

