【保存版】一級建築士の勉強時間は何時間?科目別配分・スケジュール・短期対策まで完全ガイド
要点サマリ(忙しい人向け)
- 総学習時間の目安:初学者で1,000〜1,500時間(学科700〜1,000h/製図300〜600h)。
- 再挑戦者の目安:弱点集中で600〜1,000時間(学科400〜700h/製図200〜400h)。
- 社会人の現実的ペース:平日1〜1.5h+週末4〜6h×1〜2日=週10〜15h。直前6〜8週は週20hへブースト。
- 最重要3領域:法規の“引きグセ”/構造計算の型/製図エスキスの再現性。ここを削ると合格率が落ちます。
1. 何時間あれば合格できる?総量と考え方
- 初学者は1,000〜1,500hが王道。
- 合否を分けるのは“時間の総量”よりも配分(どこに何時間投資するか)と直前期の再現練習。
- 仕事との両立は「可処分時間の見える化 → 逆算」がカギ。
- 例:試験まで30週×週12h=360h(不足)。ここで朝学習+週末延長で週20h体制にすると600hに到達。
2. 科目別の推奨時間配分(学科)
| 科目 | 目安時間(初学者) | 学ぶ軸 | 伸びる勉強法 |
|---|---|---|---|
| 計画 | 80〜120h | 建築史・計画理論・写真 | 過去10年を3周+図版暗記 |
| 環境・設備 | 120〜160h | 熱・音・光/空調・電気 | **数値と公式の“型”**で反復計算 |
| 法規 | 180〜220h | 建築基準法・関連法・告示 | 法令集マーキング+索引→条文の“引きグセ” |
| 構造 | 200〜260h | 力学基礎/RC・S・木造 | 毎日力学1セット+定型計算のパターン化 |
| 施工 | 120〜180h | 工法・品質・工程・安全 | 表暗記+図解・写真問題の手動再現 |
再挑戦者は弱点2科目に**+30〜50%**、得意は維持程度に圧縮。
3. 製図(設計製図試験)の内訳
| 項目 | 目安時間 | 目的 | 具体 |
|---|---|---|---|
| エスキス訓練 | 120〜180h | 与条件整理→方針決定の再現性 | 型(手順)を3〜5フェーズ化して反復 |
| 作図スピード | 90〜150h | 清書を2.0h以内へ | タイム計測:3.0h→2.5h→2.0h |
| 記述対策 | 40〜80h | 意図・法規根拠の整合 | 可換文テンプレを20本以上用意 |
| 模試・過去課題 | 40〜80h | 本番耐性 | 模試2回以上+復習で型を微調整 |
4. 期間別ロードマップ(モデル)
A. 12か月プラン(王道・初学者向け)
- 月1〜3:インプット期(学科全科目の基礎づくり/週10h)
- 月4〜6:過去問周回&法規索引訓練(週12〜15h)
- 月7〜8:学科直前ブースト(週20h/法規・構造に厚め)
- 月9〜12:製図集中(エスキス→作図→記述/模試2本)
B. 6か月プラン(短期集中)
- 前半3か月:学科700h中の6割を投入。平日1.5h+週末6h×2=週21h。
- 後半3か月:製図350h確保。毎週1課題+中間で模試。
C. 3か月プラン(再挑戦・学科通過済)
- 製図250〜350hに全振り。
- 週20〜25h=平日1.5h+早朝30分/週末8h×2。
- 毎週タイムアタック+添削で欠点潰し。
5. 社会人でも回せる週間スケジュール例
- 平日(計1.0〜1.5h/日)
- 朝30分:法規条文引き(索引→条文→根拠)
- 夜40〜60分:過去問1セット(弱点科目優先)
- 土曜(4〜6h):学科演習→見直し→短スパン復習
- 日曜(4〜6h):製図デー(エスキス→清書→記述20分)
- 直前6〜8週:合計週20hへ。模試→復習→弱点ドリルのループ。
6. 直前期の“時間対効果”が高いメニュー
- 法規:索引から条文へ3分以内で到達する練習を毎日。
- 構造:力学基礎→RC/S/木造定型を1日1セット。
- 製図:清書2.0hの壁を破るまでタイム短縮→余剰時間は記述へ。
- 模試復習:間違いは**“原因のタグ付け”**(知識欠落/手順ミス/時間配分)を必ず行う。
7. 時間が足りないとき「削らない3つ/削ってよい2つ」
- 削らない
- 法規の引きグセ(合否直結)
- 構造計算の型(得点源)
- 製図エスキス(作図より優先)
- 削ってよい
- 超レア論点の深追い
- 見た目重視の清書“飾り”(読み取れる線で十分)
8. 学習時間の可視化テンプレ(そのまま使える)
- 週間表:月〜日のマスに「科目・タスク・実行時間」を記載
- KPI:
- 過去問:10年×3周(チェックボックス)
- 法規:検索3分以内達成率
- 構造:毎日セット継続日数
- 製図:清書タイムとエスキス確定時刻のログ
- ルール:未達は翌週に必ず繰越(“消さない管理”)
9. よくある失敗と回避策
- インプット偏重 → 演習:インプット=2:1へ。
- ノート作りすぎ → まとめはA4裏表1枚/科目に圧縮。
- 完璧主義 → 過去問の7割正答を先に取りに行く。
- 製図で清書ばかり → 与条件整理→方針決定の演習に時間を振り向ける。
10. 目標ライン(数値で確認)
- 学科:過去問演習で安定70〜75%、法規検索3分以内。
- 製図:エスキス60〜75分で方針決定、清書120分、記述20〜30分。
- 直前6週の週間学習時間:20hを死守。
まとめ|“配分”と“再現性”が合格の鍵
必要時間は1,000〜1,500hが目安。勝つための本質は、
- 学科:法規・構造を軸に過去問周回、弱点2科目の底上げ
- 製図:エスキスの型化→清書2.0h→記述テンプレ化
- スケジュール:直前6〜8週の週20hで仕上げる
この3点に時間を集中投下しましょう。


