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レアアース「南鳥島」ってどこ?場所と埋蔵量(どれくらいの量か)を数字の意味ごと整理

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レアアース「南鳥島」ってどこ?場所と埋蔵量(どれくらいの量か)を数字の意味ごと整理

ニュースで「南鳥島にレアアース」と聞いた瞬間、地図アプリを開いたのに、拡大しても海しか出てこなくて焦る——このパターン、かなり多いです。しかも「埋蔵量〇〇万トン」「世界の需要の数百年分」みたいな数字が並び、どれが本当なのか分からないまま置いていかれがち。2026-02-02の今日、南鳥島の場所(どこ)と、レアアースの“量”が何を指すのかまで、混乱しない形でまとめます。

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南鳥島はどこ?日本の最東端、東京から約1,950kmの“海のど真ん中”

南鳥島(みなみとりしま)は、日本の最東端にある島で、行政的には東京都(小笠原村)に属します。東京都心から南東に約1,950km。飛行機でも片道4時間ほど、船なら片道4〜5日という、想像以上に“遠い東京”です。

「東京って、新宿とか渋谷のあの東京でしょ?」というツッコミ、分かります。でも南鳥島は、まさに“国境離島”として日本のEEZ(排他的経済水域)を広げる重要な基点にもなっています。島の面積は約1.5km²で、皇居と同じくらいの大きさという説明がよく使われます。

南鳥島は東京から南東に約1,950km離れた日本最東端の島であることを示す位置イメージ
「東京から南東へ約1,950km」。距離感が分かると、話のスケールが掴みやすい。
項目 南鳥島の基本情報(目安) ポイント
位置 東京都心から南東約1,950km “都内”なのに別世界レベルで遠い
行政区分 東京都・小笠原村 国境離島としてEEZの基点になる
面積 約1.5km² 皇居と同程度のサイズ感
アクセス感 飛行機で片道約4時間、船で片道4〜5日 “行けそうで行けない”距離

参考:東京都の国境離島解説ページ(南鳥島)東京都:南鳥島はこんな島/気象庁の位置説明南鳥島の位置

ここだけ覚えればOK

  • 南鳥島は日本最東端、東京都心から南東へ約1,950km
  • 行政的には東京都(小笠原村)に属する国境離島
  • “島そのもの”より、周辺海域(EEZ)の意味が大きい
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「南鳥島のレアアース」は島の中じゃない。海底5,000〜6,000mの“レアアース泥”の話

ここが最大の勘違いポイントです。「南鳥島で採れる」と言うと、島を掘るイメージになりがち。でも実際は、南鳥島周辺の日本のEEZ内、水深およそ5,000〜6,000mの深海底にある堆積物(泥)に、レアアースが高濃度で含まれている、という話です。

この堆積物は一般に「レアアース泥(REY-rich mud)」などと呼ばれ、東京大学とJAMSTEC(海洋研究開発機構)などの研究で、2013年に発見が公表されました。高濃度の層が見つかり、以降、資源分布の可視化や濃縮(選鉱)手法の研究が進められています。

たとえば、2013年の発表では、海底面下2〜4m付近に6,600ppm級の高濃度が確認された、という説明が出ています。ppm(パーツ・パー・ミリオン)は“100万分のいくつ”なので、数値の印象より地味に見えますが、深海の泥としては高い濃度帯が見つかった、という意味合いです。

南鳥島周辺の深海底にあるレアアース泥のイメージ図(水深5,000〜6,000mの堆積物を回収する概念)
「島を掘る」のではなく「深海底の泥を回収する」。イメージが変わると、難しさも見えてくる。

参考:東京大学の紹介記事(2013年)南鳥島沖で世界最高濃度のレアアース泥を発見/Scientific Reports(2018年)Takaya et al., deep-sea mud as a source of rare earths

判断の目安

  • 「南鳥島のレアアース」は、島ではなく周辺深海底の“泥”に含まれる
  • 深度は5,000〜6,000m級で、陸上鉱山とは別ゲーム
  • ppmは小さく見えるが、深海堆積物としての“高濃度帯”が価値になる
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埋蔵量はどれくらい?「泥の量」ではなく「レアアース資源量(酸化物換算)」で語られることが多い

南鳥島のレアアースで最も混乱しやすいのが「量」です。ここで大事なのは、ニュースや研究発表でよく出る“トン”は、泥の重さではなく、泥の中に含まれるレアアース資源量(酸化物換算)として推計されているケースがあること。

2018年に東京大学の研究チームが出したプレスリリースでは、南鳥島EEZ南部海域の有望エリアについて、分布を可視化し、資源量の推計を示しています。そこで出てくる代表的な数字が次の2つです。

推計の範囲 面積の目安 資源量(酸化物換算) メモ
特に濃度が高い海域 約105km² 約120万トン 重要レアアースの“年数換算”も提示
有望エリア全体 約2,500km² 1,600万トン超 「莫大なポテンシャル」として紹介

参考:東京大学(2018年4月11日)南鳥島レアアース泥の資源分布の可視化と高効率な選鉱手法

「世界消費の〇年分」は、元素ごとに違う(だから一発数字にしがち)

2018年の発表では、ジスプロシウム、テルビウム、ユウロピウム、イットリウムなど重要元素について、世界消費に対して何年分に相当するか、という比較も示されています。ここで注意したいのは、年数換算は元素ごとに前提が違うということ。見出しだけ拾うと「全部が数百年分!」と誤解しやすいので、どの元素の話かを確認すると整理しやすいです。

「埋蔵量=今すぐ採れる量」ではない

もうひとつ、ありがちな勘違いがあります。「1,600万トンもあるなら、もうレアアース問題は解決じゃん!」というやつ。現実には、深海底であること、回収・分離・精製の工程が必要なこと、環境配慮やコストの壁があることから、資源量が大きくても“供給”になるまでには段階があります。

ここだけ覚えればOK

  • よく出る「〇〇トン」は、泥の重さではなく“レアアース資源量(酸化物換算)”の場合がある
  • 2018年の推計では、特に濃い105km²で約120万トン、有望エリア全体で1,600万トン超
  • 資源量が大きい=すぐ供給できる、ではない(工程と壁がある)
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数字がバラつく理由:同じ「トン」でも、何を数えているかが違う

南鳥島のレアアースは、記事によって数字が違って見えます。これは“誰かが間違えている”というより、数えている対象が違うことが多いからです。

たとえば、以下は全部「トン」でも意味が別物になりえます。

  • レアアース資源量(酸化物換算):レアアースそのものの量(研究発表で多い)
  • 含有量(ppm):泥の中にどれくらい含まれるかの濃度(地質データ)
  • 泥の回収量:試験や実証で「1日何トン回収できるか」などの運用指標(技術開発側)

特に「1日350トン回収」みたいな数字は、“レアアースが350トン採れる”ではなく、レアアース泥を350トン回収するという意味で使われることがあります。ここを取り違えると、期待値が天井知らずになります。

逆に言えば、あなたがいま調べたいのはどれか、が決まると混乱が止まります。「南鳥島ってどこ?」なら位置情報。「埋蔵量は?」なら資源量(酸化物換算)。「いつ供給に?」なら回収量や実証スケジュール。目的が違うと、正しい数字も変わるというわけです。

ここだけ覚えればOK

  • 「トン」は“資源量”“泥の回収量”など、数えている対象が違う
  • 「ppm」は濃度で、資源量とは別軸のデータ
  • 混乱したら「自分は今、位置・量・時期のどれを知りたいか」で整理する
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結局、南鳥島のレアアースは日本にどう関係する?まずは“供給になるまで”を見て判断する

南鳥島の話が注目される背景には、レアアースがEVモーター、風力発電、産業用ロボット、電子機器などの“要所”に使われ、供給リスクが産業に直撃しやすい現実があります。日本は調達の多様化を進めていますが、国内EEZに大きなポテンシャルがあるなら、経済安全保障の観点で注目されるのは自然です。

とはいえ、深海底資源は「資源がある」から「すぐ使える」までの距離が長い。判断をラクにするコツは、次の3つだけ見ておくことです。

  • どのくらい回収できたか(技術面の成果)
  • 分離・精製までつなげられたか(供給網の完成度)
  • 環境モニタリングとルール整備が進んだか(社会実装の条件)

判断の目安

  • 南鳥島のレアアースは、日本の供給リスク低減に関係するテーマ
  • 見るべきは「回収→分離・精製→環境対応」の進捗
  • 次に知りたいのは“採掘はいつ?”というスケジュール(次の記事で整理)
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