あけおめ退職は実際に増えてる?増えて見える理由と“年始に辞めやすい構造”を解説
年始のSNSで「#あけおめ退職」が流れてきて、ちょっと笑った直後に、なぜか心がザワつく。あれ、他人事じゃない気がする…ってやつです。
この記事は2026-01-07時点の報道・調査を手がかりに、「本当に増えているのか」「なぜ年始に集中しやすいのか」を、煽らず・でも現実的にまとめます。
結論は、“年始に退職が目立つ仕組み”がいくつも重なっていること。増えているかどうかは“何を増加と呼ぶか”で答えが変わります。
「増えてる?」の前に確認:増えたのは“退職者数”か“目撃談”か“代行依頼”か
この話題、いちばんの落とし穴はここです。「増えてる」の中身がバラバラ。
たとえば、調査で語られる「あけおめ退職」は“自分が辞めた”ではなく「年始に出社したら近しい人が退職していた経験」を指します。 つまり、目撃談が増えても、必ずしも退職者数が同じ割合で増えたとは限りません。
一方で、退職代行への依頼が増えると「辞める人が増えてる感」は一気に強まります。しかも年始はニュースになりやすい。結果、体感が膨らみます。
まずは、あなたが知りたい「増えた」の定義を1つに絞る。これだけで、情報に振り回されにくくなります。
- ここだけ覚えればOK:「経験(目撃談)」「実際の退職」「代行依頼」は別物
- よくある勘違い:調査の“経験率”=“退職者率”ではない
- 判断の目安:数字を見るときは「何を数えているか」を先に確認
データで見る“年始の増え方”:経験率28.4%、代行依頼は通常の約3~5倍という証言も
まず、経験率。年末年始休暇がある正社員を対象にした調査では、「あけおめ退職(年始に近しい人が退職していた経験)」が28.4%という結果が示されています。
次に、“実務の現場”として象徴的なのが退職代行です。報道では、退職代行サービスに通常の約3~5倍の依頼があり、ある日(仕事始めの日)だけで45件の依頼があったとされています。
別の退職代行サービスでも、月初の平均と比べて依頼が約2倍に増えたという説明が報じられています。
ここで現実的な補足。退職代行が増えると「辞める=自分で言わない」という選択肢が可視化され、さらに話題になり、また可視化される。増えているのは“退職”だけでなく、“退職の見え方”も含まれます。
| 見える現象 | 何が増えた可能性がある? | 読み取りの注意点 |
|---|---|---|
| 「あけおめ退職を経験」 | 年始に退職が発覚するケース | 本人が辞めた割合ではなく“周囲の経験” |
| 退職代行の依頼増 | 年始に退職を決断・実行する人 | サービスごと・年ごとの差が出る |
| SNSで話題化 | 体感(見え方)の拡大 | バズ=実数増とは限らない |
- ここだけ覚えればOK:経験率28.4%という調査がある
- 現実の動き:年始は退職代行依頼が増えるという報道が出ている
- 判断の目安:「増えた」の根拠は1つにせず、複数の角度で見る
増えて見える理由①:年始は“節目効果”で環境を変えたくなる
年始って、なぜか「今年こそ…」のスイッチが入ります。ダイエットも英語も退職も、同じ棚に置かれがち。怖いですね。
報道では、年始は節目で「環境を変えたい」という心理が働きやすい、と説明されています。
さらに年末年始は、家族や友人と会う機会が増えます。そこで「その会社、まだしんどいの?」と聞かれると、自分の中で“言語化”が始まる。普段は忙しさでフタをしていた不満が、休み中に輪郭を持ってしまうんです。これも理由として挙げられています。
誤解しがちなのは「休み明けにダルいだけで辞めるの?」という見方。ダルさは引き金で、決め手はもっと前から積み上がっていることが多いです。
- ここだけ覚えればOK:年始は「環境を変えたい」心理が働きやすい
- 現実寄りの補足:休み中の会話で不満が言語化され、決断が固まりやすい
- 判断の目安:「休み明けの気分」だけで片づけず、積み上げの有無を見てみる
増えて見える理由②:冬ボーナス後で“動けるお金”ができる(逆に少なすぎて決意することも)
転職や退職って、理想は勢いですが、現実はお金の話がついてきます。引っ越し、空白期間、面接交通費、メンタル回復の時間。結局、財布が許すかどうか。
報道では、冬のボーナス支給後で金銭的不安が一時的に和らぐことが理由として挙げられています。
そして皮肉な話ですが、ボーナスが“安すぎた”ことが辞める理由になることもある、とも説明されています。 「これで一年やったの?」が、心の最後のネジを外す瞬間ってあります。
ここでのポイントは、年始に辞める人は「衝動」だけでなく「計算」もしている可能性が高いこと。だから“急に辞めた”に見えて、実は準備が終わっているケースもあります。
- ここだけ覚えればOK:冬ボーナス後は金銭面で動きやすくなることがある
- よくある誤解:「突然辞めた」ではなく、支給後に計画が実行段階に入っただけの場合も
- 判断の目安:年始の退職は“節目+資金+準備”の合わせ技になりやすい
増えて見える理由③:退職代行が“退職の摩擦”を下げ、年始に集中しやすくなった
「辞めます」と言うのが一番しんどい。上司の顔、引き止め、詰問、罪悪感。ここが越えられずにズルズル…は珍しくありません。
だから、退職代行の存在が可視化されるほど、「辞める」という行為のハードルは下がります。年始に依頼が増える、という報道が出ると、さらに“選択肢として”広がります。
また、企業側の視点としても、年末年始休暇が「退職者が多い長期休暇」になりやすいという調査結果が出ています。 休暇の長さ、節目感、ボーナス、そして代行。揃いすぎです。
ただ、ここで不安を煽りたくはありません。「増えてる=あなたも辞めるべき」ではない。増えて見える理由を知るのは、あなたが判断しやすくなるためです。
| 要因 | 年始に起きやすいこと | 本人側の対処 | 会社側の対処 |
|---|---|---|---|
| 節目効果 | 「今年は変える」と決断 | 衝動か積み上げかを棚卸し | 休暇明けは軽い業務から始める等の設計を検討 |
| ボーナス後 | 転職準備が実行段階へ | 資金・退職日・有休消化の現実ラインを作る | 評価・待遇の納得感を定期的に点検 |
| 退職代行の普及 | 摩擦が下がり決行しやすい | どう辞めるか(直接/代行)を早めに選ぶ | 日常的に職場環境を改善し“選ばれる側”へ |
| SNSの拡散 | 体感が膨らむ | バズと実数を分けて情報整理 | 不安を煽らない社内コミュニケーション |
- ここだけ覚えればOK:退職代行の普及は“退職の摩擦”を下げ、年始に集中しやすい
- 現実寄りの補足:年末年始休暇は退職が起きやすい長期休暇になりやすい
- 判断の目安:増加の話題は「情報の見え方」も含めて捉える

