住宅ローン 金利シミュレーション|3000万円・35年返済の目安
マイホーム購入を検討するとき、「3000万円を35年で借りると毎月いくらかかるのか?」を具体的な数字でイメージできると安心です。2025-12-05 時点の代表的な金利水準(変動金利・全期間固定・10年固定)をもとに、毎月の返済額と総返済額のシミュレーション例を紹介します。実際に借りる前の参考として活用しつつ、最終判断は必ず最新の金利で再計算してください。
前提条件と金利の想定
2025年12月時点の代表的な金利を参考に設定
ここでは、次のような条件で試算します。
- 借入金額:3000万円
- 返済期間:35年(420か月)
- 返済方式:元利均等返済・ボーナス返済なし
- 比較する金利タイプ:
- 変動金利:年0.7%(2025年12月の相場0.6〜0.9%の中心値を想定):contentReference[oaicite:17]{index=17}
- 全期間固定:年1.97%(フラット35の21〜35年金利):contentReference[oaicite:18]{index=18}
- 固定10年:年2.32%(主要銀行の10年固定中央値を参考にした水準):contentReference[oaicite:19]{index=19}
実際の金利は金融機関・商品タイプ・融資割合・団信等によって変わるため、あくまで「ざっくりイメージ」を掴むための例と考えてください。
| タイプ | 想定金利(年) | 根拠・イメージ |
|---|---|---|
| 変動 | 0.7% | 2025年12月の変動金利相場0.6〜0.9%のほぼ中央 |
| 全期間固定 | 1.97% | フラット35(21〜35年・団信加入)の2025年12月金利 |
| 固定10年 | 2.32% | 主要銀行の固定10年金利中央値(約2.321%)を丸めた水準 |
- 要点: 変動は非常に低いが、将来の上昇リスクがある
- 要点: 全期間固定は2%弱で「一生同じ金利」を買うイメージ
- 要点: 固定10年は当初10年の安心と、11年目以降の見直しリスクの組み合わせ
毎月返済額シミュレーション(3000万円・35年)
金利ごとの月々の負担を比較
元利均等返済の計算式に基づき、各金利での毎月の返済額を試算すると、次のようなおおよその金額になります(端数は100円単位に四捨五入)。
| タイプ | 想定金利 | 毎月返済額(目安) | コメント |
|---|---|---|---|
| 変動金利 | 年0.7% | 約80,600円 | 非常に軽い返済額だが、将来の金利上昇には注意が必要 |
| 全期間固定(フラット35想定) | 年1.97% | 約98,900円 | 変動より約1.8万円高いが、完済まで返済額が変わらない安心感 |
| 固定10年 | 年2.32% | 約104,400円 | 当初10年はこの水準で固定されるイメージ |
- 要点: 0.7%と1.97%の差でも、毎月約1.8万円もの違いになる
- 要点: 固定10年は全期間固定よりさらに毎月約5千円ほど高い想定
- 要点: 月々の差は小さく見えても、35年トータルでは大きな金額差に広がる
総返済額と利息総額の比較
金利の違いが「トータルいくら」に効いてくるか
同じ条件で35年間支払った場合の総返済額(=毎月返済額×420回)と、そのうちの利息分のおおよそのイメージは次の通りです。
| タイプ | 毎月返済額(目安) | 総返済額(35年) | うち利息総額(目安) |
|---|---|---|---|
| 変動金利 0.7% | 約80,600円 | 約3,383万円 | 約383万円 |
| 全期間固定 1.97% | 約98,900円 | 約4,155万円 | 約1,545万円 |
| 固定10年 2.32% | 約104,400円 | 約4,384万円 | 約1,584万円 |
- 要点: 0.7%と1.97%の差で、利息総額は約1,100万円以上の違いになるイメージ
- 要点: 固定10年は全期間固定よりもわずかに利息が多くなる想定
- 要点: 金利が高くなるほど、同じ3000万円でも「利息に払うお金」が大きく増える
シミュレーション結果をどう活かすか
「払える金額」から逆算して安全な借入額を決める
今回の例では「3000万円を35年」で計算しましたが、実際には「毎月いくらまでなら無理なく払えるか」から逆算して借入額や期間を決めるのが安全です。一般的には、住宅ローンの年間返済額を手取り年収の20〜25%程度に抑えると、教育費や老後資金を含めた家計運営がしやすいとされています。
| 年収のイメージ | 年間返済額の目安(25%) | 月々返済額の目安 | 3000万円・35年での位置づけ |
|---|---|---|---|
| 手取り400万円 | 約100万円 | 約8.3万円 | 変動0.7%ならほぼ限界ライン、固定ではやや厳しい |
| 手取り500万円 | 約125万円 | 約10.4万円 | 全期間固定・固定10年も現実的な範囲に入る |
| 手取り600万円 | 約150万円 | 約12.5万円 | 余裕を持って固定金利を選びやすい水準 |
- 要点: 「3000万円借りるか」ではなく「月々いくら払えるか」を起点に考える
- 要点: 固定金利を選ぶときほど、返済比率は低めに抑えたい
- 要点: ボーナス返済は将来不確定要素が多いため慎重に検討する
自分でシミュレーションするときのチェックポイント
金利だけでなく、諸費用・固定資産税も含めて見る
住宅ローンのシミュレーションでは、金利・借入額・期間の3つを入力するケースが多いですが、実際の家計への負担を考えるなら「管理費・修繕積立金(マンション)」「固定資産税」「火災保険・地震保険」なども合わせた総支出で考える必要があります。
| シミュレーション時の項目 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 金利タイプ | 変動・固定10年・全期間固定など | 複数パターンを試して比較する |
| 借入額 | 頭金を増やすことで調整可能 | 少し頭金を増やすだけで、総返済額が大きく減ることも |
| 返済期間 | 30年・35年など | 期間を短くすると毎月返済は増えるが利息は減る |
| 固定資産税・維持費 | 年間数十万円程度かかることも | ローン返済とは別に毎月の積立をしておくと安心 |
- 要点: 住宅ローンの返済額だけでなく、トータルの「住居費」で見ておく
- 要点: 金利パターンを変えて複数シナリオを試すと、許容範囲が見えやすい
- 要点: 頭金・期間・金利タイプの3つを組み合わせて最適なプランを探す

