ノロウイルスで避けたい食べ物｜大人が注意すべきNGリスト
現在、ノロウイルスなどの胃腸炎のときは、何を食べるかよりも水分と休養が第一ですが、「これは食べないほうがいい」という食べ物を知っておくと、悪化や長引きを防ぎやすくなります。ここでは大人が注意したいNG食べ物と、再び食べてもよいタイミングの目安を整理します。
ノロウイルス中の食事の基本ルール
ノロウイルスにかかったときの大まかな方針は次のとおりです。
- 急性期（吐き気・嘔吐・下痢が強い間）は水分中心でOK。
- 「少し食べられそう」と思えたら、消化のよいものを少量からスタート。
- 回復するまでは、胃腸に負担をかける食べ物は避ける。
NG食材は「脂・刺激・冷たさ・生もの・繊維の多さ」がキーワードになります。
この章の要点
- 最初から「何を食べるか」を気にしすぎず、まずは水分と休養を優先。
- 食べるときは「やわらかい・薄味・低脂肪」を選ぶ。
- 逆に、脂・辛味・生もの・冷えたものは一時的にNGと考える。
大人が特に注意したいNG食べ物一覧
代表的なNG食材・料理を表にまとめました。
| カテゴリ | 具体例 | 避けたい理由 |
|---|---|---|
| 揚げ物・脂っこい料理 | 唐揚げ、コロッケ、とんかつ、天ぷら、こってりラーメン、油多めの中華料理など。 | 消化に時間がかかり、弱った胃腸に負担をかけて腹痛や下痢を悪化させやすい。 |
| 辛い・刺激の強い料理 | 激辛カレー、キムチ、辛ラーメン、唐辛子多めの料理、香辛料たっぷりのエスニック料理など。 | 炎症が残る腸を刺激し、痛みや下痢をぶり返す可能性がある。 |
| アルコール | ビール、ワイン、日本酒、焼酎、カクテルなど。 | 脱水を悪化させ、胃腸粘膜を刺激する。薬との相性も悪い。 |
| 冷たい・甘すぎる飲み物 | キンキンに冷えたジュース、炭酸飲料、甘味の強いエナジードリンクなど。 | 腸の動きを乱し、糖分が多いと浸透圧性の下痢を助長することがある。 |
| 生もの | 刺身・生ガキ・生卵・生焼けの肉、生野菜サラダなど。 | 別の食中毒リスクもあり、回復中の腸には負担が大きい。 |
| 食物繊維が多いもの | 玄米・雑穀・ごぼう・れんこん・きのこ類・海藻を多く使った料理など。 | 健康時には良くても、回復途中の腸にとっては負担になりやすい。 |
この章の要点
- NGの中心は「脂っこい・辛い・冷たい・生・繊維多い」もの。
- ノロから完全に回復するまで、こうした食品は意識して避ける。
- 我慢する期間は一時的なもので、体調が戻れば少しずつ再開できる。
ノロ回復期に「要注意」な身近な食べ物
一見ヘルシーに見えても、タイミングによっては要注意になる食べ物もあります。
| 食品 | 注意ポイント | 再開の目安 |
|---|---|---|
| ヨーグルト・牛乳 | 人によっては下痢が続きやすくなることがある。 | 下痢が落ち着いてから、少量ずつ様子を見て再開。 |
| サラダ | 生野菜は冷たく、繊維が多い。ドレッシングも脂や塩分が多い。 | まずはよく煮た野菜から始め、調子が良ければ少量のサラダへ。 |
| カレー・シチュー | 脂・小麦粉・香辛料が多く、重く感じやすい。 | 完全に症状が治まり、通常食に慣れてから少量を試す。 |
| スイーツ | 生クリームやバターたっぷりのケーキ・ドーナツなどは重い。 | 最初はゼリーやプリン程度から。油と生クリームたっぷりのものは後回し。 |
この章の要点
- 「普段は健康に良さそう」でも、胃腸炎のときは負担になる食べ物がある。
- 特に乳製品・生野菜・こってり系メニューは段階的に再開する。
- 食べた後にお腹の具合が悪くなれば、その食品は一旦お休みする。
NG食べ物を再開してもよいタイミングの目安
いつから普通の食事に戻してよいか迷う人も多いです。目安として、次の条件がそろっていれば、少しずつNG食品の一部を試し始めても良い段階と考えられます。
- 嘔吐が完全になくなっている。
- 下痢の回数が明らかに減り、便の形が戻りつつある。
- お粥やうどんなどを食べてもお腹が大きく崩れない。
- だるさはある程度落ち着き、日常生活に支障が少ない。
| 段階 | 再開しやすいもの | まだ様子を見たいもの |
|---|---|---|
| 回復期前半 | 油少なめの肉・魚、やわらかいご飯、よく煮た野菜。 | 揚げ物、激辛料理、生もの、アルコール。 |
| 回復期後半 | 少量の乳製品、軽い味付けの炒め物。 | こってりラーメン、大量のお酒、食べ放題系の外食。 |
| 完全回復後 | 普段の食事全般。 | 体調が不安な日は、引き続き控えめに。 |
この章の要点
- NG食品も、体調が戻れば少しずつ再開してOK。
- 「大丈夫だった食品」から、「少し不安な食品」へと段階的に広げる。
- 不安なときは、外食や飲み会は無理せず予定を調整することも大切。
大人だからこそ気をつけたい「お酒と付き合い」の注意点
仕事付き合いや飲み会などで、回復しきっていないのにお酒を飲む状況になりがちなのが大人のつらいところです。
- 症状が完全に落ち着いてからもしばらくは、お酒の量を減らす。
- 「復帰祝い」でいきなり飲み会に参加するのは避ける。
- 飲むとしても、少量のビールやワイン程度から様子を見る。
- 薬との飲み合わせ（特に胃腸薬・解熱鎮痛薬）にも注意する。
この章の要点
- アルコールは最後の最後までNGと考えておくくらいでちょうどよい。
- 仕事関係の飲み会でも、体調を優先して断ってよい場面は多い。
- 心配な薬がある場合は、必ず医師・薬剤師に相談する。
