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ボイジャー1号は今どこにいる?現在位置と通信はいつまで続くのか

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ボイジャー1号は今どこにいる?現在位置と通信はいつまで続くのか

1977年に打ち上げられたNASAの探査機「ボイジャー1号」は、人類が送り出した人工物の中で最も遠くまで到達した存在として、今も宇宙を航行し続けています。

本記事では2025-11-26時点の公表情報をもとに、ボイジャー1号の現在位置・地球からの距離・通信状況・今後いつまで交信が続く見込みなのかを、できるだけ分かりやすく整理します。

「どれくらい遠くにいるの?」「まだデータを送っているの?」「いつごろ任務終了になるのか?」といった素朴な疑問を、一つずつ解消していきましょう。

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ボイジャー1号の基礎情報

惑星探査から「星間空間ミッション」へ

ボイジャー1号は1977年9月5日に打ち上げられ、木星・土星のフライバイ観測を終えたのち、太陽圏の外側=星間空間の探査を続けているNASAの探査機です。

2012年には太陽風の勢力が及ぶ領域(ヘリオスフィア)の外側に出たと解釈され、「人類初の星間空間に到達した探査機」として大きなニュースになりました。

項目 内容
名称 ボイジャー1号(Voyager 1)
打ち上げ日 1977年9月5日
主な初期ミッション 木星・土星の接近観測、衛星・リングの撮影など
現在のミッション 太陽圏外縁〜星間空間の磁場・プラズマ・粒子環境の観測
運用機関 NASA / JPL(ジェット推進研究所)
ボイジャー1号探査機のイメージ図
ボイジャー1号の想像図。現在は太陽系を離れ、星間空間を航行中と考えられている。
  • ボイジャー1号は、木星・土星探査を終えたあとも「延長ミッション」として運用が続けられている。
  • 現在は、太陽の影響が弱まる星間空間の環境(磁場・プラズマ・宇宙線など)を観測する役割を担っている。
  • 打ち上げからすでに48年近く経っており、当初の想定を大きく超える長寿命ミッションとなっている。
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現在位置はどこ?地球からどれくらい離れているか

地球から約169.5AU、光が届くのに約23.5時間

NASAや各種トラッキングサイトの情報を総合すると、2025年11月時点でボイジャー1号は地球から約169.5天文単位(AU)、距離にしておよそ253〜254億km離れた場所を航行しているとされています。

この距離は、光の速さで信号を送った場合でも地球と往復するのにおよそ2日近くかかるスケールで、片道だけでも約23.5時間前後を要します。

指標 数値の目安(2025年11月時点) イメージ
地球からの距離 約169.5AU(約253〜254億km) 地球〜太陽の距離(1AU)の約170倍。
光通信の片道時間 約23.5時間 きょう送った信号の返信が、明日の同じくらいの時刻に届くイメージ。
速度 およそ17km/s(約6万km/h) 1時間で地球1周半以上進む速さで、外宇宙に向かって航行中。
位置関係 太陽系の外縁部〜星間空間 ヘリオポーズ(太陽圏の境界)を超え、恒星間空間の粒子・磁場を測定中。
  • 距離は1年でおよそ3.5AU(太陽〜地球の距離の約3.5倍)ずつ増え続けている。
  • 2026年11月ごろには、「地球から1光日(光が1日で進む距離)」に到達すると予測されている。
  • 実際の距離・光遅延時間は、NASAやトラッキングサイトでリアルタイムに近い形で確認できる。
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通信状況は?最近のトラブルと復旧

2023〜2024年の「意味不明データ」問題から2025年の完全復帰まで

ボイジャー1号は、2023年11月以降に搭載コンピュータの一部メモリ障害により、意味のないデータしか送れなくなるトラブルを経験しました。原因は「FDS(フライト・データ・サブシステム)」と呼ばれるデータ処理コンピュータの一部メモリ不良だったと報告されています。

その後、2024年春〜夏にかけてNASAのエンジニアチームが遠隔操作で修正手順を実行し、まずは工学データ(機体の状態)送信が復旧、続いて科学観測データの送信も段階的に再開されました。

2025年9月のNASA公式ブログでは、「2023年の不具合以来初めて、4つすべての科学機器から通常通りの観測データを受信している」と報告されています。

時期 状況 ポイント
2023年11月〜 メモリ障害により、科学・工学データが「意味不明のビット列」に。 探査機自体は生きているが、データの中身が読めない状態。
2024年4〜5月 工学データ→一部科学データの送信が順次復旧。 約半年かけてFDSの問題箇所を特定し、ソフト的な迂回策で修正。
2025年3月 電力制約への対応として、一部科学機器の停止が発表。 RTG(原子力電源)の出力低下に対応しつつ、運用期間延長を図る措置。
2025年9月 4つの科学機器すべてから通常観測データを取得中と報告。 トラブル前と同等レベルの科学観測が再開されたことになる。
  • ボイジャー1号は非常に旧式なコンピュータを搭載しており、トラブル対応には「古い設計資料を掘り起こす作業」も必要だったと報じられている。
  • 通信はNASAの深宇宙通信網(DSN)を通じて行われており、電力やアンテナ指向の制約が大きい中で運用が続いている。
  • 2025年時点では、「高齢だがまだ現役」という状態で、星間空間の貴重なデータを送り続けているとみられる。

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通信はいつまで続く?今後の見通し

電力低下と機器停止のスケジュール

ボイジャー1号はプルトニウムを使ったRTG(放射性同位体電池)で電力を得ていますが、時間とともに出力が低下しており、2020年代半ば以降は「どの機器を残し、どれを止めるか」という取捨選択が続いています。

2025年3月のJPL発表では、ボイジャー1号の低エネルギー荷電粒子観測装置(LECP)を2026年に停止し、磁場計・プラズマ波観測装置は可能な限り稼働させ続ける計画が示されています。

NASAのFAQによると、科学データの取得は2020年代半ば〜後半までが目安とされ、工学データのみの送信であれば2030年代前半まで続く可能性があるとされています。ただし、これはあくまで電力と機器が大きな故障なく保たれた場合のシナリオです。

時期の目安 想定される状態 根拠となる情報
〜2025年末 主要な科学観測機器の多くが稼働。星間空間のデータ取得が継続。 2025年9月時点で4機器が正常観測中とのNASA報告。
2026年以降 一部科学機器を順次停止しつつ、磁場・プラズマ波など優先度の高い観測に集中。 JPLが2026年以降の機器停止計画を発表。
2030年前後 科学データの取得はほぼ終了、工学データのみ送信となる可能性。 FAQで「科学データは2020年代半ば以降、工学データは数年先まで」と示唆。
〜2036年頃 深宇宙通信網(DSN)の受信可能範囲内で、微弱な信号の受信は理論上可能とされる。 DSNの感度とボイジャーの送信電力に基づく予測。
  • どのタイミングで「完全に沈黙」するかは、電力・機器の故障・姿勢制御など多くの要因に左右されるため、厳密な予測は難しい。
  • これまで何度も「そろそろ限界か」と言われながらもトラブルを乗り越えてきた経緯があり、今後も延命の工夫が続けられる可能性がある。
  • たとえ通信が途絶えても、探査機自体は慣性で星間空間を進み続け、人類の「メッセージ」であるゴールデンレコードを運び続けると考えられている。

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ボイジャー1号のこれからと、私たちができること

「1光日の彼方」へ向かう旅路を見守る

ボイジャー1号は、2026年11月ごろに「地球から1光日」という象徴的なマイルストーンに到達すると見積もられています。

その時点で科学観測がどこまで続いているかは不透明ですが、たとえ科学データが途絶えた後も、「人類が太陽系の外に残した名刺」のような存在として、ボイジャー1号の旅は続いていきます。

観点 ボイジャー1号の意味
科学的価値 星間空間の磁場・プラズマ・宇宙線など、太陽圏外の環境に関する直接観測データを提供している。
技術的価値 旧式ハードウェアを48年以上運用し続けるという、工学的チャレンジの象徴。
文化的価値 ゴールデンレコードに込められた音楽・挨拶・自然音など、人類の多様性を象徴するメッセージを運ぶ存在。
教育的価値 宇宙・科学技術・歴史への興味の入口として、教材やドキュメンタリーで頻繁に取り上げられている。
  • リアルタイムに近い距離・位置は、NASAや天文サイトで誰でも確認できる。
  • 宇宙開発の歴史を学ぶことで、現在の月・火星探査ミッションへの理解も深まりやすい。
  • ボイジャー1号の話題をきっかけに、子どもと一緒に宇宙や科学の学びを深める家庭も増えている。
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