ウグイスとメジロを間違える理由|なぜ勘違いされやすいのか
梅や桜の枝にとまる黄緑色の小鳥を見て「ウグイスだ!」と思ったら、実はメジロだった――そんな経験がある人は少なくありません。
日本では「ウグイス色=明るい黄緑」というイメージが広く定着していることもあり、実物のウグイスとメジロが「名前とイメージのねじれ」を起こしている状況が生まれています。
ここでは、2025-11-25時点の一般的な野鳥情報をもとに、ウグイスとメジロが勘違いされやすい理由を、色・姿・鳴き声・暮らし方などの視点から整理し、「もう迷わないための見分けのコツ」もまとめます。
「ウグイス色」が実物とズレている問題
本当のウグイスは、思ったより地味な色
まず大きな原因のひとつが、「ウグイス色」という言葉のイメージです。一般に「ウグイス色」と言うと、明るい黄緑色を思い浮かべる人が多いですが、実際のウグイスは茶色がかったオリーブ色で、かなり地味な色合いをしています。
| 項目 | ウグイス | メジロ |
|---|---|---|
| 背の色 | 茶色〜オリーブ色で、藪に溶け込む地味な色 | 明るい黄緑色で、かなり目立つ |
| お腹の色 | 淡いベージュ〜灰色 | 黄白色〜クリーム色 |
| イメージされがちな色 | 本当は地味だが、なぜか「ウグイス色=黄緑」と思われがち | 実際には「ウグイス色」と呼ばれている色に近い |
- 「ウグイス色の着物・布地」は、実物のウグイスではなくメジロ寄りの色であることが多い。
- 色のイメージが先行することで、黄緑色の小鳥=ウグイスと勘違いしやすい。
- 実物のウグイスは「藪色」と言いたくなるほど地味な保護色をしている。
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鳴き声はウグイス、姿はメジロという「分業」
ホーホケキョのすぐそばに、黄緑のメジロが来る
春先の公園などでは、「ホーホケキョ」とウグイスが鳴いている場所に、同じタイミングでメジロの群れが梅や桜にやってくることがあります。その結果、
- 耳:ウグイスのさえずりを聞く
- 目:枝先の黄緑色のメジロを見る
という「役割分担」が起こり、「ホーホケキョと鳴いているのがあの黄緑の鳥だ」と勘違いしやすいのです。
| 要素 | ウグイス | メジロ |
|---|---|---|
| 鳴き声(春) | 「ホーホケキョ」「ケキョケキョ」(谷渡り) | 「チュルチュル」「ピチリピチリ」など細かい声 |
| 姿の見えやすさ | 藪の中で、なかなか姿を見せない | 梅や桜の枝先に出てきて、よく見える |
| ありがちな勘違い | 姿が見えないので「地味な鳥」という印象が薄い | ホーホケキョの声とセットで覚えられ、ウグイスと誤認される |
- 実際には「声=ウグイス」「姿=メジロ」という別の鳥なのに、セットで記憶されがち。
- ウグイスは藪の奥で歌い、メジロは枝先で花を巡るため、視覚的にメジロの印象が強く残る。
- 鳴き声と姿が一致していないのが、大きな勘違いのもとになっている。
外見が似ているようで違うポイント
「白い目の輪」の有無を意識すると間違えにくい
パッと見で似ている部分があるのも、勘違いされる理由のひとつです。ただし、顔まわりをよく見ると決定的な違いがあります。
| 特徴 | ウグイス | メジロ |
|---|---|---|
| 目のまわり | 白い輪はない。地味な顔つき。 | くっきりした白いアイリング(目の周りの輪)がある。 |
| 体型 | やや細長く、尾が長め。 | 丸くて小さく、尾は比較的短め。 |
| とまる場所 | 藪の内側・低い枝・斜面の草むら。 | 梅や桜などの枝先、庭木の目立つ位置。 |
- 「目の周りに白い輪があるかどうか」を見るだけで、大半のケースは見分けられる。
- 体型やとまる場所もセットで覚えると、さらにはっきり違いが見えてくる。
- 写真やイラストで事前に練習しておくと、フィールドでの勘違いが減る。
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文化・メディアの影響で「イメージ」が固定されている
童謡・イラスト・商品名などの積み重ね
ウグイスとメジロの勘違いには、色や鳴き声だけでなく、長年の文化的なイメージも関係しています。童謡やイラスト、商品名などで「ウグイス色の着物」「ウグイス餅」といった表現が多く使われてきたことで、黄緑色のイメージが強化されてきました。
| 要素 | ウグイスが担うイメージ | 実際に近いのはどちら? |
|---|---|---|
| 色名(ウグイス色) | 和風の黄緑色・抹茶のような色 | 実物の色にはメジロの方が近い。 |
| 春の象徴 | 「ホーホケキョ」で春を告げる鳥 | 声はウグイス、姿はメジロがセットで描かれがち。 |
| お菓子・商品名 | ウグイス餅、ウグイス豆など、緑色の食品 | 色だけ見れば、やはりメジロっぽい色が多い。 |
- 日常的に目にする「ウグイス色」の多くが、実際にはメジロや抹茶のイメージに近い。
- イラストやアニメでも、ウグイス=黄緑+ホーホケキョと描かれることが多い。
- こうした文化的イメージが、勘違いを半ば「正解」にしてしまっている面もある。
もう迷わないための「セットで覚える」コツ
ウグイス=声+藪、メジロ=白い目+花という覚え方
最後に、現場で迷わないための覚え方をシンプルにまとめます。「完璧に同定する」ことを目指すのではなく、「ざっくり見分けられればOK」くらいの気持ちで楽しむのがおすすめです。
| 鳥 | セットで覚えたいイメージ | チェックポイント |
|---|---|---|
| ウグイス | 声:ホーホケキョ/場所:藪の中/色:地味で茶色っぽい | 姿は見えにくいが、藪の奥からよく声が聞こえる。 |
| メジロ | 顔:白いアイリング/場所:花の枝先/色:明るい黄緑 | 梅や桜、庭木の枝先で、群れで動き回ることが多い。 |
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- ウグイスとメジロが勘違いされる背景には、「ウグイス色」という言葉と文化的イメージの影響が大きい。
- 実物のウグイスは地味な色で藪の中、メジロは白い目の輪と花の枝先という違いがある。
- 「ウグイス=声と藪」「メジロ=白い目と花」とセットで覚えると、間違いがぐっと減る。

