インフルエンザ2025:流行ピークの目安・初期症状・何日休むべきか解説
2024/25シーズンの日本では、インフルエンザが例年より早く流行し、2024年第52週(12月下旬)に定点当たり64.39人と過去最大規模のピークを記録しました。2025/26シーズンも既に秋から患者数が増加しており、時点では注意報レベルを超える地域も出始めています。本記事では、最新データを踏まえた2025年の流行ピークの目安や初期症状、「何日休むか」の考え方を整理します。
2025年のインフルエンザ流行ピークの傾向
2024/25シーズンは「年末ピーク」・2025/26は「秋から高め」
厚労省・国立感染症研究所などのまとめによると、2024/25シーズンの日本では、インフルエンザ患者数が2024年第44週ごろから急増し、第52週に定点当たり64.39人でピークを迎えました。これは現行の報告体制になって以降で最大の値とされています。
一方、2025年秋以降の2025/26シーズンでは、9月〜11月時点で既に全国平均患者数が注意報レベル(1医療機関あたり10人)を超え、「今後4週間以内に大きな流行に発展する可能性」が指摘されています。
| シーズン | 主な流行開始時期 | 全国ピークの目安 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 2024/25 | 2024年10月末〜11月はじめ(第44週ごろ) | 2024年第52週(12月下旬)に定点当たり64.39人でピーク。 | 報告開始以降最大の流行規模で、多くの自治体で警報レベル超え。 |
| 2025/26 | 2025年9〜10月から増加傾向(第36週〜) | 本格ピークは2025年12月〜2026年2月ごろになる可能性が高いが、地域差が大きく「目安」に留まる。 | 前年が大流行だった影響や海外との往来増加で、時期・規模ともに変動する可能性あり。 |
この章の要点(※いずれも「目安」であり、実際のピークは地域により異なります)
- 直近の大流行は2024年末(第52週)で、2025年も早い時期から高い流行レベルになりやすい状況。
- 2025/26シーズンの全国ピークは、従来同様「冬〜早春」が基本だが、秋から局地的な流行が起きる可能性あり。
- 最新の流行状況は、国立感染症研究所「インフルエンザ流行レベルマップ」や都道府県の感染症情報で確認を。
インフルエンザの初期症状と風邪との違い
よくある初期症状
厚生労働省やWHOの情報によると、インフルエンザは「急な高熱」と「全身症状」が特徴的です。
- 38℃以上の急な発熱
- 頭痛・関節痛・筋肉痛・倦怠感
- のどの痛み・咳・鼻水
- 悪寒・寒気
一般的なかぜは、のどの痛み・鼻水・くしゃみなどの「局所症状」から始まることが多いのに対し、インフルエンザは1日以内に高熱と全身倦怠感が一気に出るケースが多いとされています。
初期に気づいたときのポイント
- 急な高熱+全身のだるさがあれば、早めに医療機関でインフルエンザかどうか相談する。
- 持病(心疾患・呼吸器疾患・妊娠中など)がある人や高齢者・乳幼児は、重症化リスクが高いため早期受診が重要。
- 受診前から市販薬を多く飲むと診断に影響することがあるため、自己判断で薬を重ね飲みしない。
何日休むべき?出席停止・出勤の目安
学校(子ども)の場合:学校保健安全法上の基準
学校保健安全法施行規則では、インフルエンザによる出席停止期間を以下のように定めています。
| 対象 | 出席停止期間の基準 | ポイント |
|---|---|---|
| 小・中・高校生 | 「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」 | 発症・解熱当日は0日目として数え、少なくとも発症から6日間程度は休む計算になる。 |
| 幼稚園児 | 同様だが「解熱後3日」を求める自治体もある | ローカルルールがあるため、園の指示に従う。 |
この基準は「他人にうつさないための目安」であり、症状が長引いている場合は医師の判断でさらに休む必要があります。
大人・社会人の場合:何日休むかの現実的な目安
法律で明確な「出勤停止期間」は定められていませんが、航空会社や大学なども、子どもの基準と同様に「発症から5日間+解熱後2日」を目安とするケースが多く見られます。
- ウイルスの排出期間は、発症前日〜発症後3〜7日程度とされ、人によって差がある。
- 少なくとも解熱後2日間は出勤を控えるとされることが多い。
- 職場の就業規則や産業医の方針がある場合は、それに従う。
この章の要点(医療行為ではなく一般的な目安です)
- 子どもは「発症後5日&解熱後2日」が学校保健安全法上の基準。
- 大人も同程度を目安に、無理な復帰を避けることが推奨される。
- 具体的な休む日数は、必ず主治医・職場の指示に従うこと(自己判断での短期復帰はNG)。
2025年シーズンに備えるポイント
ワクチン・感染対策・早めの受診
- ワクチン接種:日本感染症学会等は2025/26シーズンもワクチン接種を強く推奨しており、特に高齢者・基礎疾患のある人・子どもは優先して検討が望ましいとしています。
- 基本的な感染対策:換気・手洗い・咳エチケット・人混みでのマスクなど、COVID-19対策で身についた習慣を続けることでインフルエンザの感染も抑えられるとされています。
- 早期受診・抗ウイルス薬:発症から48時間以内の抗ウイルス薬投与で、症状の期間短縮や合併症リスクの軽減が期待されると報告されています(処方の要否は医師が判断)。
まとめ
- 2024/25シーズンは年末ピークの大流行となり、2025/26シーズンも早い立ち上がりが観測されている。
- 流行ピークは例年「冬〜早春」だが、2025年は秋からの流行にも注意が必要。
- 初期症状に気づいたら無理をせず、発症後5日・解熱後2日を一つの目安に十分な休養をとることが大切(最終判断は医師と職場の指示に従う)。

