多賀城の観光スポットおすすめ&歴史を感じる一日モデルコース
本記事の基準日(情報更新日)はです。宮城県多賀城市は、奈良時代に東北統治の拠点として栄え、日本三大史跡のひとつ「多賀城跡」を有する歴史都市です。仙台駅から電車で約15分とアクセスも良く、日帰りで歴史散歩や博物館見学を楽しめるエリアとして注目されています。
多賀城ってどんな町?歴史と基本情報
多賀城は奈良時代初期の西暦724年に創建され、陸奥国府(東北地方の行政機関)と鎮守府(軍事拠点)が置かれた、古代東北統治の中心地でした。多賀城政庁跡は、奈良の平城宮跡・福岡の太宰府跡と並び「日本三大史跡」のひとつに数えられています。
現在も多賀城跡の広大な敷地には南門・政庁・城前官衙地区などの復元・整備が行われ、約1300年の歴史を体感できるエリアとして整備が進んでいます。2024年には「国府多賀城創建1300年」の節目を迎え、ライトアップイベントや各種展示も開催されました。
この章の要点
- 多賀城は奈良時代から約300年にわたり東北の行政・軍事の中心だった古代都市。
- 多賀城政庁跡は平城宮跡・太宰府跡と並ぶ日本三大史跡のひとつ。
- 創建1300年を機に、ライトアップなど歴史を身近に感じられる取り組みが行われている。
多賀城観光におすすめの定番スポット
多賀城観光では、「東北歴史博物館」で東北全体の歴史をざっくり掴み、その後に多賀城跡エリアを歩いて回るルートが定番です。さらに時間に余裕があれば、末の松山など古典に登場する景勝地まで足を伸ばすのもおすすめです。
東北歴史博物館
JR東北本線「国府多賀城駅」に隣接する大型博物館で、先史時代から近現代まで東北の歴史と文化を体系的に学べます。体験型の「こども歴史館」やVR展示などもあり、子ども連れでも楽しみやすい施設です。
ポイント
- 国府多賀城駅のすぐ隣でアクセス抜群。
- 常設展に加え企画展も頻繁に開催され、何度訪れても楽しめる。
- 多賀城跡観光の「スタート地点」として情報収集にも最適。
多賀城南門・多賀城政庁跡
多賀城創建1300年に合わせて復元された「多賀城南門」は、高さ約14.5mの二重門形式の堂々たる門で、当時の官衙建築の雰囲気を体感できます。その先に続く南大路を進むと、政務や儀式が行われた「多賀城政庁跡」に到着します。
ポイント
- 復元された南門から政庁跡までのプロムナードは写真映えスポット。
- 政庁跡の高台からは多賀城市街を望むことができ、古代と現代の風景が重なる眺めを楽しめる。
- 春は桜の名所としても知られ、花見と歴史散策を同時に楽しめる。
多賀城碑・山王遺跡エリア
「多賀城碑」は国宝に指定された石碑で、古代多賀城の姿や歴史を物語る貴重な史料です。近くの山王遺跡は古代の住居跡などが発見された場所で、多賀城周辺に暮らした人々の生活を想像させてくれます。
ポイント
- 多賀城碑は日本の古代史を学ぶうえで重要な記念碑的存在。
- 山王遺跡など複数の史跡がまとまっており、徒歩で効率よく見学できる。
- 歴史に詳しくない人でも、現地の解説やガイドを利用すれば理解が深まりやすい。
歴史を満喫する一日モデルコース(徒歩+電車)
ここでは、仙台からの日帰りを想定した「多賀城歴史満喫一日モデルコース」を紹介します。移動は主に電車と徒歩で、歴史初心者でも無理なく回れるプランです。
| 時間帯 | 行程 | スポット | 所要目安 |
|---|---|---|---|
| 09:00〜09:30 | 仙台駅 → 国府多賀城駅(JR東北本線) | 移動 | 約15〜20分+待ち時間 |
| 09:30〜12:00 | 東北歴史博物館見学 | 東北歴史博物館 | 約2時間〜2時間30分 |
| 12:00〜13:00 | 博物館周辺または駅周辺でランチ | カフェ・飲食店 | 約1時間 |
| 13:00〜15:30 | 多賀城南門→南大路→政庁跡を徒歩散策 | 多賀城南門・政庁跡 | 約2時間〜2時間30分 |
| 15:30〜16:30 | 多賀城碑・山王遺跡など周辺史跡を散策 | 多賀城碑・山王遺跡 | 約1時間 |
| 16:30〜17:00 | 国府多賀城駅へ戻り、仙台駅へ | 移動 | 約30分 |
この章の要点
- 仙台発の日帰りでも、博物館+多賀城跡+周辺史跡を無理なく回れる。
- 午前中に博物館で「予習」し、午後に実際の史跡を歩くと理解が深まる。
- 歩く距離が比較的長いので、歩きやすい靴と季節に合った服装を準備したい。
アクセス・回り方のコツとベストシーズン
仙台からのアクセスと移動のポイント
JR東北本線で仙台駅から国府多賀城駅までは約15分前後で、駅から東北歴史博物館までは徒歩すぐ、多賀城跡エリアへも徒歩圏内です。JR仙石線の多賀城駅からも徒歩でアクセス可能ですが、初めてなら国府多賀城駅を起点とするのが分かりやすいでしょう。
- JR東北本線「国府多賀城駅」下車がもっとも分かりやすいアクセス。
- 博物館〜多賀城跡までは徒歩移動が基本なので、荷物は軽めにまとめたい。
- 夏場は日差しと暑さ対策、冬場は防寒対策をしっかり用意する。
多賀城観光のベストシーズン
多賀城跡は広い屋外施設のため、春と秋が特に歩きやすいシーズンです。春は桜の名所としても知られ、政庁跡周辺の桜並木が美しく、秋は落ち着いた雰囲気のなかで石碑や政庁跡をじっくり眺めることができます。
- 春(4〜5月)は桜と新緑、秋(10〜11月)は紅葉と澄んだ空気が魅力。
- 真夏は日差しが強いため、午前か夕方の涼しい時間帯の散策がおすすめ。
- 積雪期は足元が滑りやすい場所もあるため、現地情報をチェックしてから訪問したい。
子連れ・歴史初心者でも楽しむコツ
小さな子ども連れの場合は、まず東北歴史博物館の「こども歴史館」や体験コーナーで興味を引き、そのあとに南門や政庁跡へ向かうと飽きにくくなります。展示物の説明を全部読むのではなく、「気になったものだけじっくり見る」スタイルにすると、歴史初心者でも負担なく楽しめます。
- 博物館の体験コーナーをうまく使うと、子どもも飽きずに楽しみやすい。
- 史跡では、写真スポットや高台の眺めなど「視覚的に楽しいポイント」を意識すると◎。
- 時間に余裕を持ったプランにして、疲れたらカフェや休憩スペースで一息つく。
モデルコースのアレンジ例と周辺エリア
多賀城は、松島・塩釜など人気観光地とも近く、1泊2日の行程に組み込むのもおすすめです。JR東日本などの旅行情報では、多賀城から松島・塩釜を回るモデルコースも紹介されています。
- 歴史をメインにしたい場合:多賀城跡と東北歴史博物館に時間を多めに取り、仙台市内の博物館・資料館と組み合わせる。
- 風景も楽しみたい場合:多賀城観光のあと、日本三景の松島へ移動し、遊覧船や島歩きをプラス。
- グルメ重視の場合:塩釜で海鮮や寿司を楽しみ、多賀城ではカフェや地元スイーツを巡る。

