東京電力の電気料金値上げはいつからいくら？2025年までの推移と家計への影響
基準日：2025-11-20。首都圏で東京電力エナジーパートナー（東電EP）と契約している家庭では、「いつ、どのくらい電気料金が上がったのか」「今後さらに上がるのか」が気になるところです。本記事では、2023年以降の主な値上げ・制度変更のタイミングと、モデル家庭の負担イメージ、家計への影響を分かりやすく整理します（具体的な請求額は契約プランや使用量により変動します）。
東京電力の主な電気料金値上げ・見直しタイミング一覧
東京電力エナジーパートナーは、燃料費高騰などを受けて2023年以降、規制料金・自由料金の見直しを段階的に行ってきました。政府の補助金（電気・ガス価格激変緩和対策など）も加わるため、「実感としての値上げ」が分かりにくい状況になっているのが特徴です。
| 時期 | 対象・内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 2023年6月1日〜 | 家庭向け規制料金（従量電灯B/Cなど）を平均約15.9％値上げ | 経産省の認可を受け、燃料費高騰などを理由に規制料金を引き上げ。30A・260kWhの標準家庭で月約800〜900円程度の値上げとの試算も紹介されています。 |
| 2023年7月1日〜 | 低圧自由料金（スタンダードSなど）も規制料金に合わせて見直し | 自由料金プランも同水準の単価になるよう改定され、実質的に多くの家庭で電気料金が上がる方向に。 |
| 2024年4月1日〜 | 低圧料金メニューの一部見直し | 東電EPは2024年4月実施の低圧メニュー見直しを公表。基本料金や単価構成が変わり、使用量や契約アンペアによっては負担増になるケースがあるとされています。 |
| 2024年5月〜 | 再エネ賦課金の単価引き上げ | 電気料金とは別枠の「再生可能エネルギー発電促進賦課金」が上がり、請求額に間接的な値上げ要因として影響。 |
| 2025年4月1日〜 | 低圧メニューの一部再見直し・オール電化割引の終了など | 東電EPは、全電化住宅割引の終了など低圧向けプランの一部見直しを発表。深夜電力B（離島等供給約款）の基本料金も同日から大幅に引き上げられる予定とされています。 |
| 2025年夏〜秋 | 国の補助金の再実施・終了に伴う実質負担の変化 | 2025年7〜9月使用分には「電気・ガス料金負担軽減支援事業」による1kWhあたり数円の補助が入りましたが、期間終了後はその分が戻る形で請求額が増える可能性があります。 |
このセクションの要点
- 2023年6月1日の規制料金値上げ（平均＋15.9％）が、大きなターニングポイントとなった。
- その後も2024年4月・2025年4月と段階的なメニュー見直しが続き、特にオール電化世帯には影響が大きい可能性がある。
- 国の補助金がある期間は請求額が抑えられる一方、終了時には「実質値上げ」のように感じやすい点に注意が必要。
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モデルケースで見る「いつからいくら上がったか」のイメージ
ここでは、「東京電力EP・スタンダードS／30A／260kWh」という標準的なモデルを例に、値上げと補助金が家計にどう効いているかのイメージを整理します（あくまで公表されている試算例に基づく目安であり、実際の請求額は使用量・契約内容・燃料費調整単価などにより異なります）。
| 時期（例） | 条件 | 月額イメージ |
|---|---|---|
| 2023年6月値上げ前（例） | スタンダードS／30A／260kWh 燃料費調整・再エネ賦課金込み | 国の激変緩和措置により値引きが入っていたため、改定前の理論値より低めに抑えられていたとされています。 |
| 2023年6月値上げ後（例） | 同条件（従量電灯B・スタンダードS） | 民間の試算では、30A・260kWhの標準家庭で月あたり約800〜900円程度の負担増とされました。ただし、補助金の影響で「値上げ率ほどは上がっていない」ケースもあります。 |
| 2025年11月検針分（2025年12月記事試算） | スタンダードS／30A／260kWh をモデルとした試算 | ある試算では、2025年11月検針（10月使用分）が8,653円、2025年12月検針（11月使用分）が8,640円とされ、補助金終了後も燃料費調整や市場価格の変化により月ごとの差は数十円〜数百円単位で推移していることが示されています。 |
重要なのは、「単価の改定（値上げ）」だけでなく、燃料費調整・再エネ賦課金・国の補助金の有無が複合的に効いているため、請求額が毎月上下して見える点です。電気料金プランの公式ページでも、燃料費調整により2023年1月のモデル料金が「調整なしの場合の約1.4倍」になった事例が紹介されており、燃料市場の影響の大きさがわかります。
このセクションの要点
- 2023年の本格値上げ以降、標準家庭で月数百円〜千円前後の負担増となったとする試算が多い。
- 実際の請求額は、燃料費調整や補助金の有無によって毎月変動するため、「一定額の固定的な値上げ」とは限らない。
- 自宅の負担を把握するには、東電EPの試算ページや検針票を確認し、過去数年分を比較するのが有効。
楽天ブラックフライデーでは、電気料金比較サイトと連携したポイント還元キャンペーンが行われることもあるので、他社電力料金との比較もこのタイミングで行うと効率的です。
家計への影響と今後の見通し（未確定情報を含む）
電気料金の「これから」を左右する要因として、①燃料価格（LNG・石炭・原油など）、②為替レート、③国の補助金政策、④再エネ賦課金やCO₂価格などの制度変更、が挙げられます。これらは国内外の情勢に大きく左右されるため、中長期的な見通しは「上昇圧力が続く可能性が高いが、具体的な値上げ幅・時期は未確定」というのが現状です。
一部の解説サイトでは、「政府の補助金が終了した後は実質的な負担増が続きやすい」「補助金の再実施はあるものの恒久的な対策ではない」といった指摘もあり、家計側としては「電気の使い方」と「契約プラン」の両面での見直しが重要になります。
このセクションの要点
- 燃料価格・為替・補助金政策など外部要因が大きく、具体的な将来の料金は「予定・見通し」の域を出ない。
- 補助金がある期間は電気代が抑えられるが、終了時にはその分が一気に戻る形で負担が増える。
- 長期的な電気料金の上昇圧力は続く可能性が高く、節電とプラン見直しの両輪で対策する必要がある。
今日からできる電気料金対策のチェックリスト
- 東電EPの「ご使用量・料金」ページで、この1〜2年の月別使用量と請求額をグラフで確認する。
- 契約アンペア（A）が過大でないか見直し、必要に応じて下げられないか検討する。
- 古いエアコン・冷蔵庫・照明などを省エネ性能の高い機種に買い替える際は、年間消費電力量も比較する。
- 日中の在宅時間が長い家庭は、時間帯別料金プランやオール電化向けプランの割引終了時期を必ず確認する。
- 新電力への切り替えを含めて、比較サイトやシミュレーターで自宅の条件に合ったプランを一度試算してみる。
このセクションの要点
- 「値上げを嘆く」だけでなく、自宅の使用実態を把握してムダを減らすことが第一歩。
- アンペア変更や家電の省エネ化で、月数百〜千円規模の削減余地が生まれることもある。
- プラン比較は一度きりではなく、制度変更やライフスタイルの変化に合わせて定期的に行うのがおすすめ。
