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診療報酬改定2026の「金額」は結局いくら?改定率を円でイメージできるように噛み砕く

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診療報酬改定2026の「金額」は結局いくら?改定率を円でイメージできるように噛み砕く

「2026年の診療報酬改定、プラスって聞くけど…で、いくら増えるの?」──改定率の話って、パーセントだけ出されても財布の感覚に落ちてきません。病院側も患者側も、結局知りたいのは“金額”です。2026-02-12の今日、2026年度(令和8年度)診療報酬改定を「円」で想像できる形に変換して説明します。

結論から言うと、2026年度改定は「本体+3.09%」「薬価等はマイナス」「ネット(全体)は+2.22%」という構造です。ただし、あなたの病院・あなたの受診で“増える金額”は一律ではありません。なぜなら、改定率は全国平均の話で、配分(どこを上げ、どこを下げるか)は医療機関の機能や算定状況でガラッと変わるからです。

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1. まず基本:改定率の「本体」「薬価」「ネット」を金額に翻訳する

診療報酬改定のニュースで出る数字は、だいたいこの3つです。

  • 本体(技術料・人件費に近い部分):+3.09%
  • 薬価等(薬価・材料価格など):マイナス(薬価は概ね▲0.86~0.87%、材料価格は▲0.01%などの扱い)
  • ネット(全体):+2.22%(本体プラスと薬価等マイナスを合算した平均)

ここでよくある誤解にツッコミ。「ネット+2.22%なら、医療機関の売上が全部2.22%増える」…これ、ほぼ当たりません。ネット改定率は“国全体で見た平均”であって、あなたの施設の点数の増減は、外来中心か入院中心か、在宅をやっているか、加算を取りに行っているかで差がつきます。

用語 ざっくり意味 金額イメージ
本体+3.09% 医師の技術料、看護や人件費に関わる部分が中心 診療行為・入院基本料など“医療の中身”に乗りやすい
薬価等マイナス 薬や材料の単価調整 薬の売上比率が高いほど影響しやすい
ネット+2.22% 全国平均の合計 あなたの施設・あなたの受診にそのまま当てはまらない
  • ここだけ覚えればOK
    • 数字は「本体+3.09%/ネット+2.22%」が骨格。
    • ネットは全国平均。個別の施設の増減は配分で変わる。
    • 薬価等はマイナスで、薬の比率が高いほど影響が出やすい。
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2. 改定率を“円”にする:病院・診療所の売上を例に計算してみる

ここからは、あえてザックリ計算します(実際は配分や施設基準で上下します)。「数字の肌感」を作るのが目的です。

例A:年間の保険診療売上が1億円の診療所(外来中心)

  • ネット+2.22%をそのまま当てた仮の増分:1億円 × 2.22% = 222万円
  • 本体+3.09%を当てた仮の増分:1億円 × 3.09% = 309万円

ただし現実は「薬が多い診療所」だと薬価マイナスの影響が出ますし、「加算が取れない」場合は本体プラスの恩恵が薄くなることもあります。つまり、222万円〜309万円の間に収まる保証はありません。けれど、“数百万円単位の世界”だという輪郭は掴めます。

例B:年間の保険診療売上が20億円の中規模病院(入院比率高め)

  • ネット+2.22%の仮増分:20億円 × 2.22% = 4440万円
  • 本体+3.09%の仮増分:20億円 × 3.09% = 6180万円

病院は光熱費・委託費・給食費・材料費などの“物件費”が重く、賃上げも避けられないので、増えた分がそのまま利益になるわけではありません。むしろ「増えたのに苦しい」も普通に起きます。ここが医療経営のしんどさです。

モデル 年間売上(保険) ネット+2.22%の仮増分 本体+3.09%の仮増分
外来中心の診療所 1億円 約222万円 約309万円
中規模病院 20億円 約4440万円 約6180万円
大規模病院 100億円 約2億2200万円 約3億900万円
  • 判断の目安
    • 改定率を円にすると、規模次第で「数百万円〜数億円」まで幅が出る。
    • 病院ほど物件費・人件費が重く、増分=利益ではない。
    • 自院の“薬比率”と“加算の取れ方”が、最終的な金額を左右する。
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3. 「賃上げ」「物価」の内訳:改定率の中に“目的別の財布”がある

2026改定の特徴は、本体プラスの中に「賃上げ対応」や「物価対応」の色が濃いことです。ざっくり言うと、本体+3.09%の内訳イメージは次のように語られています。

  • 賃上げ対応:+1.70%(人件費の上昇にあてる想定)
  • 物価対応:+0.76%+0.09%(物件費、食費・光熱水費などを想定)
  • 経営環境悪化への緊急対応:+0.44%
  • その他(政策改定など):+0.25%
  • 効率化(適正化):▲0.15%

ここで現実寄りの補足。「賃上げ分が入ってるなら、現場は全員賃上げできるよね?」…残念ながら、“原資が入った”と“実際に手取りが上がる”の間には、運用と配分と人員構成という沼があります。加算を取りにいける体制、算定の事務力、そして採用市場の競争力。どれか欠けると、賃上げの理想はすべります。

内訳(イメージ) 狙い 現場で起きやすいこと
賃上げ対応 人材確保・離職防止 加算算定の有無で“上げられる幅”が変わる
物価対応 光熱費・委託費・給食・材料の圧を緩める 値上げのスピードに追いつかず「焼け石」感も出る
効率化(▲) 過剰・不適切の是正 算定ルールが厳しくなり、事務負担が増えることも
  • ここだけ覚えればOK
    • 本体プラスの中身は「賃上げ」と「物価」が中心。
    • 原資があっても、算定できないと“金額として受け取れない”ことがある。
    • 効率化(マイナス)側は、ルール厳格化と事務負担につながりやすい。
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4. 患者側の「金額」はどう変わる?自己負担は“じわっと”動くことが多い

患者の支払いは、基本的に「点数 × 単価(1点=10円)」× 自己負担割合(1割・2割・3割)で決まります。だから点数が上がると、自己負担も上がりやすい。

ただし、患者側が感じるのは「1回あたり数十円〜数百円の差」になりやすいです。理由は、改定が“全部一律に上がる”ではなく、初再診や入院基本料、特定の加算などピンポイントで動くことが多いから。たとえば再診料が1点上がったなら、患者の自己負担3割だと3円増える計算です(1点=10円、3割負担)。

ここで大事な注意。患者の実感は小さくても、医療機関側の合計は大きい。再診料が1点上がるだけでも、再診が多い施設なら年単位で積み上がります。「たった数円で?」が、病院経営では「されど」です。

診療報酬の点数が円と自己負担に変換されるイメージ図
1点=10円。自己負担は1割・2割・3割で変わり、患者の差は小さくても医療機関では積み上がります。
  • 判断の目安
    • 患者の支払い増は「数円〜数百円」になりやすいが、施設側は件数で大きくなる。
    • 点数の変更は“全体一律”ではなく、項目ごとの増減で起きる。
    • 金額を知りたいなら「どの項目が何点変わったか」がカギ。
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5. 「金額」を正しく掴むコツ:自分の立場別に見るポイントを変える

最後に、混乱しないための見方を整理します。改定率のニュースだけ追っても、あなたの金額は出てきません。

  • 医療機関(経営者・管理者):自院のレセプト内訳(外来/入院/在宅/薬剤比率)を見て、増える点数と減る点数を“自院の件数”で掛け算する
  • 勤務医・看護・コメディカル:賃上げ原資になりやすい加算の算定状況(評価料系、ベースアップ関連)を確認する
  • 患者・家族:通院でよく算定される項目(初再診、検査、管理料)が変わったかを医療機関に聞く(明細書を見るのが早い)

実際どうする人が多いかというと、「ニュースで数字を見て終わり」。でもそれだと、来月の支払いにも、院内の給与にも、行動につながりません。自分の明細・自院の内訳を一度見るだけで、金額の解像度が一気に上がります。

  • ここだけ覚えればOK
    • 改定率は平均。金額は「自分の項目×自分の件数」で決まる。
    • 患者は明細、医療機関はレセプト内訳が最短ルート。
    • 小さな点数差でも、件数が多いと年単位で大きくなる。
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